今回ご紹介するのは2025年6月末に大規模リニューアル工事が竣工した「堂島関電ビル」。
既存ストックを最大限に活用し、「ESG×SDGs」に配慮した
オフィスビルのリニューアルの内容について、ご担当者に物語っていただきました!

堂島関電ビルディング

半世紀の歴史を未来へ。

快適で持続可能なオフィスへ再生。

リニューアル前

リニューアル後

堂島関電ビルは、積水化学工業様の大阪本社として竣工し、同グループ各社にご入居いただいている築53年を迎えたオフィスビルです。
テナントである積水化学工業様と共同で「ESG×SDGs」に配慮したオフィスビルへの大規模リニューアルを実施し、利用者の「健康性・快適性」向上を目的にオフィス空間を再構築し、「CASBEE スマートウェルネスオフィス」のSランクの評価認証を取得しました。本工事によりオール電化の採用と再生可能エネルギー由来の 環境価値を付加した電気の供給を受けることで、ゼロカーボンを実現しています。

所在地 : 大阪市北区西天満2丁目4番4号(住居表示)
交通 : 大阪メトロ御堂筋線、京阪線「淀屋橋」駅 徒歩5分
JR東西線「北新地」駅 徒歩8分
構造 / 規模 : 鉄骨鉄筋コンクリート造、
地上12階地下2階建
敷地面積 : 3,702.61㎡(1,120.04坪)
延床面積 : 25,769.87㎡(7,795.38坪)
基準階面積 : 1,284.59㎡(388.59坪)
主要用途 : 事務所
竣工 : 1972年6月

【後列】
(左から)開発事業本部 開発エンジニアリング部 第三グループ 岡田 麗さん、石原 毅人さん、尾崎 伸吾さん
【前列】
(左)開発事業本部 都市開発事業部 第二グループ 今井 秀明さん
(右)開発事業本部 第二事業部 運用グループ 井口 良さん

開発の経緯を語る

当社ブランドの体現に向けた

先行事例のひとつになればという想いで取り組みました。

Q.リニューアルに至った経緯を教えてください。

井口さん:2014年頃から、本物件が築50年を迎えるにあたり今後の運用について検討を開始し、テナントである積水化学工業様とオフィスについて勉強会を開催しました。新型コロナウィルスの感染拡大により一時検討が中断し、オフィスの在り方が一変しましたが、2021年夏から再開し、当社のサービスオフィス「WORKING SWICH ELK」等を参考に従業員の働きやすさと働き甲斐を両立する職場づくりと建築物の長寿命化によるライフサイクルCO₂の排出削減を目指して「ESG×SDGs」に配慮したオフィスビルへの大規模リニューアルプロジェクトが本格始動しました。

Q.リニューアル工事にはどのくらいの期間がかかったのでしょうか?

井口さん:リニューアル工事は2023年3月~2025年6月まで、2年3か月の期間で実施しました。今回のリニューアルでは、積水化学工業様から、本社機能を維持しながらリニューアル工事を実施したいという要望があったため、関電不動産梅田新道ビルを仮事務所として構築し、フロアごとに工事を進めていく必要がありました。内装だけでなく、耐震補強や空調機器の更新、外装デザインの一新など多岐に渡る工事を実施したため、想像以上にタイトなスケジュールでした…。

Q.既存ビルの大規模リニューアルにおいて、特に大変だったことを教えてください。

今井さん:当社としてこれほどのリニューアル規模は初めての取組みであったため、何をどこまでリニューアルしていくか手探り状態で大変でした。特に新築と異なり、工事フロア以外については従業員が勤務していることから、騒音・振動等について想定外の問題が発生しましたが、テナントや施工業者と連携し、何とか施工を進めることができました。本PJの推進と同時に、当社ブランドステートメントが策定されたことを契機に「ブランドステートメント」の考え方や想いを随所に取り込むことに尽力しました。当社ブランドの体現に向けた先行事例のひとつになればという想いで取り組みました。

Q.今回のリニューアルにあたって、「CASBEE スマートウェルネスオフィス」において
 高い評価認証を取得したと聞きました。その内容について教えてください。

岡田さん:今回のリニューアルでは、積水化学工業様とプロジェクトを推進するにあたり認証の取得が1つのテーマでした。その中で利用するワーカーの「健康性・快適性」 向上を目的にオフィス空間を再構築し、「CASBEE スマートウェルネスオフィス※」における最高位評価(Sランク)の評価認証を取得しました。築30 年超えのテナントビルにおける最高位評価(S ランク)を取得した物件は当社が全国初の事例です。

※「CASBEEスマートウェルネスオフィス」とは、一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)における、建築物の環境評価に加えて、ワーカーが健康で元気に生産性高く働くことができることを多角評価する認証。

認証票

リニューアルの内容を一部ご紹介!

サステナビリティへの取組み

外装材は積水化学工業様の社名の由来である「勝てる態勢(満々とたたえた積水)」をアルミルーバーにより水のモチーフを積層させて表現しています。アルミルーバーは意匠性だけでなく、庇効果による日射の遮蔽を図り、空調負荷削減に寄与しています。
さらにオール電化(厨房電化)や再エネECOプランを採用するなど、多角的なアプローチによりゼロカーボンを実現しています。

ワーカーの健康や快適性を向上させるオフィス空間の再構築

当社ブランドステートメントである「一人ひとりが輝くコミュニティであふれる社会」「多様性を尊重し、つながりが生まれる空間を創る」と積水化学工業様が目指す「働きやすさと働きがいを両立する職場づくり」を掛け合わせた空間づくりを目指し、既存の食堂をコワーキング利用も可能としたWell-Beingを生み出す場としてリニューアルしました。

受付(リニューアル前)

展示スペース(リニューアル前)

受付(リニューアル後)

展示スペース(リニューアル後)

執務室(リニューアル前)

執務室(リニューアル後)

執務室(リニューアル後)

執務室(リニューアル後)

食堂(リニューアル前)

食堂(リニューアル前)

食堂(リニューアル後)

コワーキングスペース(リニューアル後)

コワーキングスペース(リニューアル後)

イチオシポイントを語る

Q.ご担当者のイチオシポイントを教えてください。

井口さん:

イチオシは「スケルトン天井」です。

今回のリニューアルでは執務室においてスケルトン天井を採用しました。高経年ビル特有の「圧迫感」を解消し、開放的な雰囲気を演出しました。

執務室

執務室

今井さん:

社員通用口にもこだわりました。

リニューアル前のテナントアンケートでも、“社員通用口をキレイにしてほしい”というご意見もあり、駐車区画削減によって生まれたスペースを活用し、動線の歩車分離、車寄せ新設を行い、新たな社員通用口を再整備することができました。

社員通用口(リニューアル前)

駐車区画(リニューアル前)

社員通用口(リニューアル前)

社員通用口(リニューアル後)

社員通用口(リニューアル後)

社員通用口(リニューアル後)

尾﨑さん:

イチオシは外観デザインです。

水のモチーフを外観でうまく表現させるために、ルーバーの角度や隙間等細部まで丁寧に検討しました。検討段階ではモックアップ製作から風切音試験まで行い、さらに取付時は現場検査を重ねた甲斐もあり、水のゆらぎをうまく表現できたと思います。

外観

ルーバーモックアップ

風切音試験

石原さん:

空調システムの個別分散化もこだわったポイントです。

室内環境改善のため、セントラル方式から個別分散方式へと更新しました。テナントが入居しながらの工事であり、施工計画の調整など苦労することもありましたが、テナント自身で温度設定等を自由にコントロールできるようになったのでとてもお喜びいただいています。

岡田さん:

イチオシはトイレです。

意匠や衛生器具を含め、年数を感じるトイレ空間を清潔感あふれる現代的な空間へと一新しました。2階には社内外の方も性別問わず利用可能なトイレとして「気分やタイミングに応じて自由な個室を選ぶ」というコンセプトを基に3つの個室トイレ(誰でもトイレ)を整備しました。個室内は照明温度と内装空間を揃えることにより統一感を感じ、リラックスできる快適な空間になるよう設計しています。

基準階トイレ

誰でもトイレ

誰でもトイレ

誰でもトイレ

竣工に伴う会見

リニューアル工事竣工に関する記者発表会でプロジェクトを広く紹介

6月30日(月)、福本社長が出席し、堂島関電ビル内において積水化学工業様と合同でリニューアル工事竣工に関する記者発表会を実施しました。当日は多くのメディアの方に参加いただき、ビル内の見学を含め本プロジェクトについてアピールすることができました。