今回クローズアップするのは…

「関電不動産開発 くろよんの森」

当社サステナビリティの取組みとして
「関電不動産開発 くろよんの森」プロジェクトがスタートしました。
ゼロカーボンの推進や生物多様性の保全、そして地域社会への貢献を目指す
当社初の“森づくり”について、詳しくご紹介します!

左から:
経営管理本部 経営企画部 企画戦略グループ 清久 舞さん ※2025年7月より関西電力へ異動
経営管理本部 経営企画部 企画戦略グループ 山野 一樹さん

左から:
経営管理本部 経営企画部
企画戦略グループ
清久 舞さん
※2025年7月より関西電力へ異動

経営管理本部 経営企画部
企画戦略グループ
山野 一樹さん

清久さん:立山黒部アルペンルートの長野県側の入り口、北アルプスの麓に位置する大町市。当社は、ここに約100haの敷地を所有しています。この場所はかつて黒部ダム建設を支える拠点でしたが、敷地の半分にあたる約50haは長らく未活用で、手つかずの天然林の状態でした。当社はこの森を、サステナビリティの観点から捉えなおし、地域社会の持続的な発展を支える拠点、「持続可能な未来につながる森」として整備することが重要だと考えました。そして2025年5月29日、地元行政である大町市の立会のもと、北アルプス森林組合(森林整備施業者)および認定NPO法人環境リレーションズ研究所(森づくりアドバイザー)と「森林整備協定」を締結しました。そして、このプロジェクトを「関電不動産開発 くろよんの森」と名付け、「Let’s grow this forest together!(共に育む、未来の森づくり)」を合言葉に、官民協働で「持続可能な未来につながる森づくり」を開始しました。

森林整備協定式当日、関係者が森を視察

エリアMAP

山野さん:当社では、経営理念「安心で快適なまちの基盤づくりを通じて、持続可能な未来の実現を目指す」に基づき行う、事業活動そのものをサステナビリティ活動と位置づけ、「ゼロカーボンのリーディングカンパニー」を目指して、様々な取組みを推進してきました。
2023年4月以降、サステナビリティ活動をさらに加速させるため、社内に「サステナビリティ拡充ワーキング」を立ち上げ、検討を進めてきました。その中で、「環境(E)」の視点で「生物多様性の保全」、「社会(S)」の視点で「地域活性化への貢献」の両立に資する取組みとして、“大町市における当社敷地を活用した森づくり”のアイデアが出てきました。

清久さん:「森づくり」のファーストステップとして、2024年10月より、当社が開発する分譲住宅「シエリア」のご契約1件につき、1本の苗木を植える取組み「シエリアツリープロジェクト」を開始しました。当初、この取組みは、認定NPO法人「環境リレーションズ研究所」が運営する「Present Tree」を通じて実施しており、「関電不動産開発 くろよんの森」プロジェクトがスタートする2025年5月末までに「プレゼントツリーの森 in 飛騨高山」に591本の苗木を寄付しました。

山野さん:環境リレーションズ研究所は、森林環境の保全・改善が必要とされている全国の土地に、地元植生の苗木を植えることで、生態系に配慮した森林再生と地域振興に貢献することを目的に20年間にわたり「Present Tree」活動を実施しています。当社も、シエリアツリープロジェクトを通じて森づくりにかかる様々な知見やアドバイスを得ることができました。このスキームを基に、当社所有地での森林再生や生物多様性保全の拡大を検討した結果、地元行政である大町市や、北アルプス森林組合とも協議を重ね、今回の「関電不動産開発 くろよんの森」プロジェクトの開始につながったのです。
なお、2025年6月以降のシエリア販売分からは植樹先を「関電不動産開発くろよんの森」に変更し、プレゼントツリーガイドラインに基づき、北アルプス森林組合に委託して、植栽・森林整備を進めていきます。

「関電不動産開発 くろよんの森」現地(施業前)

林道

清久さん:大町市における当社事業の発端は、黒部ダム建設当時に遡ります。当時この場所はダム建設事務所や宿舎、資材置き場等が整備され、ダム建設を支える拠点となっていました。1959年に当社の前身である関電産業が関西電力から用地買収業務を継承。ダム建設終了後、黒部ダムが観光資源として開放されると、ちょうど長野県側の入り口に位置するこの場所は北アルプスの雄大な自然を体感することができる絶好の観光エリアとして再開発が進められたのです。
ダム竣工(1963年)から1年後の1964年には現在の「ANAホリデイインリゾート信濃大町くろよん」の前身となる「ホテルくろよん」が開業。ホテル周辺に、別荘事業、ゴルフコースも開業し、いずれも地域の発展を支える事業として、今も当社が真摯に取り組んでいます。長い歴史の中で地域と深い関わりを持つこの場所において、地域の皆さま・関係者の皆さまと共に、地域課題の解決と環境保全の両立を目指した新たな挑戦・森づくりに取り組むことは、当社にとって、大変意義深い試みなのです。

黒部ダム

ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん

日向山高原ゴルフコース

清久さん:当社は本プロジェクトを通じて、「生態系保全」「CO2吸収量の増加」「森林資源の循環活用」「地域魅力あふれる空間づくり」「地域とのつながりの強化」の5つの貢献を果たしていきます。

まず、「生態系保全」や「CO2吸収量の増加」のため、アカマツ等の古木を伐採・整備し、モミジ・サクラ等の広葉樹は極力残すことで、森の健全化を図ります。次に、伐採した木は木材等に加工し、建築材や家具材、バイオマスチップ等として活用し「森林資源の循環活用」に貢献します。さらに、四季の彩り豊かな景観となるよう整備し、歩道やベンチなどのレクリエーション機能なども用意して「地域魅力あふれる空間づくり」を目指します。また、当社が事業を行っている首都圏や関西圏などのお客さまを対象に「くろよんの森植樹ツアー」なども企画し、この地域に訪れていただく機会を作りながら「地域とのつながりの強化」にも貢献していきます。

森林整備協定式当日の様子

山野さん:具体的な森林整備は2025年9月頃から順次開始する予定です。植樹にあたっては、コナラ、ヤマザクラ、ヤマモミジ、クリ、コブシなど現在植生している樹種の分布・割合に配慮した計画として、地域固有の生態系維持・回復に寄与していきます。また、間伐や適切な樹木の伐採施業を実施して「森林の健全化」を図るとともに、地域課題である松くい虫などの病害虫被害の防止、クマなどの大型動物との緩衝帯機能を持たせることができるように、整備を進めていきます。
また、2025年秋頃には関係者を招いた「植樹イベント」を計画しており、その後もお客さまを対象にした「植樹ツアー」を順次企画予定です。シエリアご購入のお客さまを対象としたイベントのほか、ビルのテナントさまとのリレーションシップ向上を目的としたイベントや、従業員やその家族向けイベントなども、検討していく予定です!
皆さまもぜひ、「関電不動産開発 くろよんの森」へお越しくださいね。

清久さん

当社のサステナビリティのシンボルの一つとして
未来につながることを願っています。

森づくりの着想から事業化検討、各種調整・協議を経て協定式実施まで1年半弱。森づくりを通じて、ブランドステートメントのミッション「多様性を尊重し、つながりが生まれる空間を創る」を体現するため、常に「掛け算」の発想と「対話」を大切にしながら取り組みました。「企業課題」×「地域課題」、「都市」×「森」、「シエリア」×「大町事業」、など、異なる視点やリソースをつなぎ合わせて課題を捉え直し、異なる立場の方と何度も対話を繰り返すことで得られた最適解が「くろよんの森」です。様々な方に応援をいただきながらスタートしたこの森づくりが、当社のサステナビリティのシンボルの一つとして未来につながることを願っています。

山野さん

今後は国が認定する「自然共生サイト」への登録も
目指していきたいと思います。

今回の「関電不動産開発 くろよんの森」プロジェクトは社内関係各所の皆さまのご協力はもとより、北アルプス森林組合や環境リレーションズ研究所、大町市をはじめとする地域の皆さまの力を借りながら一歩一歩かたちにしてきたものです。森づくりに関する知識知見がない中で皆さまと一緒にプロジェクトを推し進めたこと、そしてその過程を経験できたことは私にとって大きな学びでした。今後は本プロジェクトで始動した森づくりを着実に実施しつつ、本取組みにより生物多様性の保全が図られている区域として国が認定する「自然共生サイト」への登録も目指していきたいと思います。皆さま、引き続きご協力をよろしくお願いいたします。

開発マネジメント部 グリーンソリューショングループ 行田 恭子さん 

グリーンソリューション事業で培った植物に関する知見を活かして森づくりをサポートしています。この森が豊かな自然環境を育む場所になるよう、少しでも役に立てればと思っています。この取組みによって「関電不動産開発 くろよんの森」が何十年か後に立派な森になり、未来の世代にとって大切な場所になると思うとワクワクします。

開発事業本部 大町支店 川田 達さん 

大町事業の推進・活性化の観点から森づくりをサポートしています。大町市では、100年先の未来へ今と変わらない「水が生まれる信濃おおまち」を届けるため「信濃おおまち みずのわプロジェクト」を発足し、取組みを進めています。
水が生まれるために必要となる森林資源の存在意義を「関電不動産開発 くろよんの森」が担い、地域との連携をより一層深め、「おおまち」の魅力創出・発信に繋げていきたいです。

住宅事業本部 開発計画部 管理グループ 塚川 聖子さん 

昨年10月から「シエリアツリープロジェクト」として、シエリア契約件数に応じて「飛騨高山」への植樹寄付を続けてきました。ご契約者さまからは、「ZEHマンションや植樹活動、SDGsへの取組みが素敵」「自分の木がどこに植えられているか知りたい」といったお声をいただいています。6月からは植樹場所を大町「関電不動産開発 くろよんの森」に移し、今後はご契約者さまを対象とした植樹ツアーも予定しているので、引き続きシエリアブランドチームと連携しながらプロジェクトを盛り上げていきたいです。