今回クローズアップするのは…
「DXの取組み」
関電不動産開発では、全社を挙げてDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進中です。
今回は、DXの基本から2025年11月に導入された「kintone」による
業務効率化の具体例までご紹介します。

左から:
経営管理本部 経営企画部 内部統制・DX推進G 橋爪 翔子さん
経営管理本部 経営企画部 内部統制・DX推進G 高屋敷 大さん
経営管理本部 情報システム部 企画開発G 森 明子さん
当社がお客さまから選ばれ続けるためには
変化に迅速に適応する力を身につけることが不可欠です。
Q.DXの概要を、改めて教えていただけますか。
高屋敷さん:DXとは、データやデジタル技術の活用で、製品、サービス、ビジネスモデル、さらには組織、企業文化、企業風土をも「変革」し、競争で優位性を確立することです。デジタルツールの導入だけなら単なるIT化でしかありません。重要なのは、導入によって「変革」することです。

Q.なぜ今、全社的なDX推進が必要なのでしょうか。

橋爪さん:昨今の事業環境は目まぐるしく変化し、そのスピードは加速し続けています。このような、VUCA(ブーカ)※と呼ばれる不確実性の高い時代では、デジタルやデータを活用できなければ競争に生き残ることができません。当社がお客さまから選ばれ続け、長期ビジョンに掲げる高い経営目標を達成するためには、全社的なDX推進によって変化に迅速に適応できる力を身につけることが不可欠です。
※VUCA:V(Volatility/変動性)、U(Uncertainty/不確実性)、C(Complexity/複雑性)、A(Ambiguity/曖昧性)の頭文字を組み合わせた造語。将来の予測が困難な状態を意味する。
Q.当社ではどのようにDX化を進めているのですか。
橋爪さん:まず足もとを固めるために、2023年度から
①「業務効率化」
②「データ利活用・分析推進」
③「人材育成」
この3つの柱を掲げ、全社DXを推進してきました。これらはゴールではありません。DXを進めるためのベースラインであり、将来的に高度
な取組みへと進化させていくための土台となります。
DX推進の3つの柱
すでに社員の方が導入したツールを使って
様々な業務改善を実現しています。
Q.例えば業務効率化の場合、どのようなツールを活用しているのですか。
高屋敷さん:詳細は後ほどご紹介しますが、当社は「市民開発」に重点を置き、「市民開発」できるツールを導入しています。

Q.市民開発? 初めて耳にする言葉です。
高屋敷さん:市民開発とは、プログラミングなどの専門知識がない現場の従業員が、自分たちで業務改善用のアプリなどを開発する取組みです。当社では、市民開発を支援するために専門的なコードを書かなくても画面操作や設定だけでアプリ作成や業務の自動化などを実現できるツールを導入しています。社員一人ひとりが主体的にDXを推進できる環境を整えることで、現場の課題がよりスピーディに解決できるようになります。さらに、市民開発のプロセスは、単なる効率化にとどまらず、当社理念体系の実践そのものです。なぜなら、「互いを尊重する」「丁寧な対話」「果敢な挑戦」といった行動指針をはじめとする理念が、開発の一歩一歩に組み込まれているからです。市民開発を通じて、「理念体系を実践する人や組織づくり」と「DX推進の加速化」を目指します。

RK
人が行うパソコン操作を自動化するRPA※ツールです。「ロボット」と呼ぶこともあります。システム操作やExcelの転記作業などを高速かつ正確に処理できるため、定型的・反復的な業務の省力化や精度向上を実現します。
※RPA(Robotic Process Automation):人間がPCで行う定型作業を自動化するツール。
kintone
業務に合わせたアプリを簡単に作れるサービスです。情報を一か所にまとめて管理し、チームで共有できるので、紙やExcelより効率的です。進捗状況も見える化できるため、資料探しや入力ミスが減り、判断や対応がスピーディになります。こうした仕組みにより、現場の業務改善と新しいアイデアの創出を後押しします。
Q.kintoneは昨年11月から全社展開されました。
具体的にどのように活用すればよいのでしょうか?

『運転者認定登録・削除申請アプリ』
作成者:人事部 藤田マネジャー
煩雑だった申請手続きが、kintoneによる一元管理と自動登録でリードタイム短縮に!
『問合せアプリ&問合せFAQアプリ』
作成者:情報システム部 高山さん
分散した窓口と対応遅延・ナレッジ不足を、kintoneによる窓口統合・進捗見える化・FAQ活用で迅速かつ漏れのない対応に改善!
『不具合事象報告アプリ』
作成者:経営企画部 大津グループ長
報告様式のばらつきによる情報共有漏れや分析の難しさを、kintoneアプリで標準化し、リスク管理を強化!
2026年は、全従業員がDXを自分ごととしてとらえ、
挑戦を続ける一年に。
Q.DX推進について、今後の取組みを教えてください。
高屋敷さん:2026年度はDX推進の深化を図る重要な年と位置づけています。これまでの基盤整備を踏まえ、①「業務効率化」②「データ利活用・分析推進」③「人材育成」の3本柱をさらに強化し、全社的な変革を加速します。

Q.具体的にはどんなことを実施するのですか。
橋爪さん:①「業務効率化」では、RPAやノーコードツールの活用を全社に広げ、現場主導で業務改善を進める文化を醸成します。AI-OCR(人工知能光学文字認識)の導入検討を進めるとともに、生成AIの利用を促進し、書類処理や情報検索など非定型業務を効率化します。
②「データ利活用・分析推進」では、経営ダッシュボードを構築し、全社KPIや事業別指標をリアルタイムで可視化することで、迅速かつ精度の高い意思決定を支援します。既存システムとの連携を強化し、データ基盤の網羅性を確保。データ利活用のリテラシー向上やデータ分析スキルの育成も進め、データに基づいた業務運営を定着させます。
③「人材育成」では、kintoneのアプリ開発という実践的な研修を通じて、デジタルツールを活用した業務効率化に取り組む「デジタルトランスレーター」の育成に引き続き取り組み、現場主導の業務改善・改革を後押しします。また、安心してDXにチャレンジできる環境構築に向けて、マネジメント層への研修や各種制度の設計・運用を進めていきます。
2026年度は、効率化にとどまらず、データ活用による新たな価値創出と人材の自律的な改善活動を促す仕組みづくりを進めます。全従業員がDXを「自分ごと」として捉え、未来に向けた挑戦を続ける一年にしていきます。


高屋敷さん
従業員の皆さんがDXに興味を持ち、気軽に
話し合える雰囲気を広げていきたいと思います。
DX推進は、単にデジタルツールを導入することが目的ではありません。収益を高め、経営基盤を強化するために、デジタルやデータを活用しながら業務や事業を見直し、改革していくことが本質です。こうした考え方を踏まえ、現場での取組みを一緒に進めていくことが重要だと感じています。
その一環として市民開発ツールを導入しましたが、日々の業務でどう活用できるかをイメージするのは簡単ではありません。「今のやり方をそのままデジタル化する」発想になりがちですが、それでは改善にはつながりません。まずは業務を見直し、無駄や非効率を見つけることが大切です。
DXは誰もが初めての取組みで、正解があるわけではありません。だからこそ、試しながら学び、現場での気づきを共有していくことが大切です。まずは「DXって何だろう?」と興味を持ち、気軽に話し合える雰囲気を広げていきたいと思っています。

森さん
現場の創意工夫が“全社の標準”になるような循環を技術面で支えていきたいです。
私たち情報システム部は、セキュリティやガバナンスの確保、既存システムとの連携など、DXを支える技術基盤の整備を担っています。現場の市民開発がスムーズに進むよう、経営企画部と連携しながら、安心してITツールが利用できる環境を提供し、DXの加速を技術・環境面から支えています。kintone導入にあたり、苦労したことは、組織変更・人事異動をタイムリーに反映するためのユーザー情報連携、負荷やコストを考慮した拡張性の確保、ガバナンスルールに沿った開発・運用ルールの策定など、見えにくい“裏側の最適化”です。標準化と自由度のバランスを巡って経営企画部と再三、議論を重ね、「安全で使いやすい」着地点へと時間をかけて整えてきました。
今後の目標は、kintoneをもっと便利にするため、グループ会社間での利用、モバイル活用やシステム間連携を強化することです。AIやサポートツールも活用し、誰でも迷わず使える環境をつくっていきます。現場の創意工夫が“全社の標準”になっていく循環を技術面で支えたいと思います。
昨年10月より、「DX通信」の定期配信をスタートしました!
DXに関する担当者の想いや活動内容をわかりやすい言葉でお伝えしています。
これまでに配信した通信はSPOの経営企画部サイトに掲載しています。是非ご覧ください!
kintone公式漫画「ホップ ステップ きとみちゃん」
これを読めばkintoneのことが、まるっとわかります!
ご興味のある方はぜひ読んでみてください♪

